エネルギーや農と食、暮らしの持続を実現できる地域を目指す「あわじ環境未来島構想」(目標:2050年)の実現を図るため、平成23年12月に「あわじ環境未来島特区」として指定を受け、2期・10年にわたり取組を進めてきました。
この度、国から5年間の期間を延長する第3期特区計画が認定されました。引き続き、総合特区制度による国の財政・金融支援等を活用し、構想実現に向け、各種事業を推進します。
○ 総合特区計画の概要
淡路地域の最大の強みは、エネルギーと食料の自給自足をともに実現できる恵まれた地理的条件の存在です。このため、エネルギーや食料を自分たちの地域で必要な量をまかないながら、子どもから高齢者までが充実した生活を送ることができる、「エネルギーが持続する地域」「農と暮らしが持続する地域」の実現を目指しています。この取組を、新たな産業創出や地域活性化につなげるのはもちろんのこと、地域の合意形成、社会的受容、費用負担のあり方等を検証する社会実験の場として展開します。
○ 総合特区計画の目指す目標
生命(いのち)つながる「持続する環境の島」をつくる
淡路島の豊かな自然や人と人とのつながりを大切にし、将来にわたって淡路島固有の文化や資源を守り、育み、活かす地域社会の姿として『生命つながる「持続する環境の島」』をつくります。
○ 総合特区の指定時期及び総合特区計画の認定時期
平成23年12月22日指定
平成24年2月28日認定(令和4年3月25日最終認定)
○ 新たな期間
令和4年度から令和8年度まで
○ 計画目標
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成果指標 |
現状値 (R2実績) |
計画目標 (R8末) |
構想目標 (2050(R32)) |
エネルギーの持続 |
エネルギー(電力)自給率 |
59.6% |
67.7% |
100% |
二酸化炭素排出量 |
2013年度比▲11.5% |
2013年度比▲33.4% |
実質ゼロ |
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次世代自動車登録台数 |
397台 |
2,300台 |
― |
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水素エネルギー関連施設数 |
0基 |
2基 |
― |
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農と暮らしの持続 |
新規就農者数 |
65人/年 |
80人/年 |
80人/年 |
再生利用が可能な荒廃農地面積 (※再生により荒廃農地面積を減少させることが目標) |
346ha |
320ha |
261ha |
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一戸当たり農業生産額 |
324万円(R1) |
330万円 |
348万円 |
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持続人口(定住人口+交流人口) |
14万8千人(R2) |
16万6千人 |
16万8千人 |
○ 今後5年間の主な取組み
(1)エネルギーが持続する地域づくり
取組みの柱 |
具体的な事業 |
①再生可能エネルギーの利用促進 |
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ア 太陽光発電の導入促進 |
・事業者等による未利用地や荒廃農地、ため池、建物の屋根等を活用した太陽光発電設備の導入促進 ・農業生産と両立した営農型太陽光発電設備の導入促進 |
イ バイオマスの利用促進
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・野菜残渣と下水汚泥から発生するメタンガスの電力利用・消化汚泥の堆肥化など、地域内のバイオマス資源循環の促進 ・竹チップボイラーの導入拡大や竹供給システムの構築検討 |
ウ 電力の“地産地消”の促進 |
・地域新電力事業の拡大によるエネルギーの地産地消の推進 ・家庭や事業所への蓄電システムの整備促進 |
②環境に優しい低炭素社会の推進 |
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ア CO2削減効果の高いモビリティの導入促進 |
・電気自動車や電気バスの導入促進による「EVアイランド゙あわじ」の実現 ・EV用充電器や住宅充給電システム(V2Hシステム)の整備促進 |
イ 水素社会の実現に向けた技術開発の促進 |
・余剰再生可能エネルギー由来の余剰電力を活用した水素製造や、非常災害時に備えた公的施設への輸送、備蓄、利活用の事業可能性の検討 ・燃料電池自動車や燃料電池バスの導入、水素ステーション等の水素供給設備の整備に向けた取組の支援 |
(2)農と暮らしの持続する地域づくり
取組みの柱 |
具体的な事業 |
①農と食を核とした地域づくりの推進 |
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ア 農業人材の育成と生産振興対策の推進 |
・企業の農業ビジネスへの参入拡大による「北淡路先端ファーム」の形成促進 ・ICTの活用による農畜水産業のスマート化の促進 |
イ 食を中心とした地域づくりの推進 |
・令和の「御食国」プロジェクトの推進 ・首都圏プロモーションの実施等による淡路島の食ブランドの発信 |
②交流人口の拡大や定住人口の増加に向けた環境整備 |
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ア 総合的な観光対策の推進 |
・美しい自然や日本遺産、鳴門の渦潮等の魅力発信による観光戦略の推進 ・関西万博に向けたクルーズ船運航や電気船導入による海事観光の充実検討 |
イ 省資源行動の促進と廃棄物の適正処理による環境保全 |
・食品ロスの削減とフードドライブ゙運動の促進 ・島民による一斉清掃活動や海岸漂着ごみ対策の実施 |
ウ 安心して暮らし続けられる地域の実現 |
・ドローンを活用した医薬品輸送の事業化検討 ・防草効果のある竹を使った土壌改良材の導入 ・夢舞台サスティナブルパークにおけるコンパクトシティづくり |
詳細は下記PDFファイルをご覧ください。